ここまでの中国経済躍進の基本コンセプトは世界の工場でした。世界中の企業が低賃金を理由に中国に生産設備を持ちたがり、これが中国への雇用の輸出となり米国など先進国では製造業を中心とした中間層が大打撃を蒙る事になりました。
急速に豊かになる中国は都心部と地方の格差問題なども抱えながら大人口を背景にやがて内需も喚起されて質的な充実にも向かい始めていますが、労働者階級の要求賃金水準も上昇してきている為に中国への進出は数年前よりは格段に複雑な判断を要するようになっています。
そんな折、中国の大手自動車会社が生産拠点を海外に移す動きを始めたというニュースが入っています。世界の工場と言われた中国の企業にとっても自国より低賃金で生産拠点を移そうと言う決断をする事になったのはブルガリアなのですが、こういう動きが今後も広がって行くならば世界の工場と言う中国のコンセプトは大きく変わっていく事になるでしょうし、また中国の欧州への影響力も一層大きなものになっていくのでしょう。
A bit slowing Chinaは,大国としてもmaturing Chinaである事を期待したいところです。