2012年3月18日日曜日

A Game Changer-2 ?



これを見た時に2012年がドル高の年になるとしたら、こういう要因が重要なのだろうと思ったのですが・・・・・・・・・・

原油価格の高騰が各国の貿易収支を悪化させると同時に依然として原油取引の太宗の決済通貨である米ドルの需要を喚起しています。

同じように米国も大量の原油を輸入していれば結局は米国外に米ドルがばら撒かれてバランスすることにもなるのですが、実は米国は二つのことを進めています。

1 脱原油の動き ⇒ 主に天然ガスへの移行。

2 石油関係は自給体制へ ⇒ 余れば海外へ供給(輸出)。

1に関しては米国には大量のShale Gasが埋蔵されているので国内経済の脱原油=ガス化が進めば相当将来にわたって外国への依存は不要になります。

2に関しては元々米国は相当な産油能力があったのに敢えて温存して外国から輸入していたのを・・・世界的な需要の変化を見越しての事だと思いますが・・・ここへ来て思い切って自給体制として、更に輸出までし始めている事がわかりました。

それが以下のチャートです。

2011年の時点で石油関連の輸入がマイナス転しているのですが、輸入がマイナスというのは要するに輸出超になっていると言う事です。
 
米国がこの分野でネットで輸出状態となるのは少なくとも50年以上振りの事であり、EIA(Energy Information Administration)が統計を取り始めてからも初めての事です。

実はここへ来て、米国は妙に戦略的な動きをしているように感じており、本件もそう思わせてくれる要因の一つです。同様な印象を与えてくれる事象が他にも多数あるのですが、この米国の戦略的な動きに関しては引き続き材料を集めて注目していきたいと思います。

オバマ政権は逆転本塁打を打つのでしょうか・・・・