注目されたECBのLTRO(長期資本供給)はEuro529.5bioを3年間800の金融機関に供給する事になりました。今回は2回目ですが第1回目の分と合計すれば3年間でEuro1trillionもの供給と言う事になります。これは全ての欧州系金融機関が発行している社債の中で2012年中に満期が到来する金額の131%をカバーする規模です。また2013年まで入れても72%もがこれでカバーされることになります。
これでひとまず安心と見るか、その規模までこのスキームに頼らなければならないほど状況が悪いと見るかは難しいところですが、市場の反応は後者に近いものでした。同時に良くも悪くも材料で尽くしでユーロが反落と言う説明も可能でしょう。
米国ではFRBのバーナンキ議長の議会証言がありましたが、比較的楽観的なトーンであったことや足元の景気回復基調が続けばQE3は行われないと言う印象が強まった事で米ドルには買い戻しが入っています。
主要通貨の動向は以下の通りとなりました。
通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①CADCHF↑ 0.9242 0.8958 +284 +3.07%
②EURCAD↓ 1.3048 1.3441 -393 -3.01%
③AUDCHF↑ 0.9809 0.9575 +234 +2.39%
④EURAUD↓ 1.2293 1.2574 -281 -2.29%
⑤USDCHF↑ 0.9142 0.8958 +184 +2.01%
⑥EURUSD↓ 1.3195 1.3450 -255 -1.93%
⑦NZDCAD↓ 0.8193 0.8342 -149 -1.82%
⑧CADJPY↑ 82.68 81.23 +145 +1.75%
⑨GBPCHF↑ 1.4472 1.4219 +253 +1.75%
⑩EURGBP↓ 0.8333 0.8470 -137 -1.64%
上昇サイドの内訳はCADが4回、AUD,USD,GBPが2回ずつでした。
下落サイドの内訳はCHFとEURが4回ずつで、NZDとJPYが1回ずつとなっています。
欧州反落、北米反発で円安は地味に継続と言う感じですね。