2012年11月25日日曜日

Metals are back SHINING here.

貴金属も随分戻してきました。リスク資産と安全資産の両面を併せ持つ究極資産とも言えると思いますが、調整期間を終えて上昇再開と見ています。
Gold Daily ⇒ Shining Back.














Silver Daily ⇒ So Does Silver.













リスク資産に買戻しが入っている動きの中で、そうは言ってもこの状況で・・・・・・と言う投資家の資金が年越えのお金の置き場としての貴金属の価値に目を付けてはじめていると言う背景もあるのではないでしょうか? 年内はメタルはHoldでいいかなと思う所以です。

Updated Colors of JPY-Crosses.

ドルインデックスが下落する中でのドル円の上昇は、当然ながらクロス円市場の更なる上昇を演出しています。
AUDJPY DAILY ⇒ Extends Higher













CADJPY DAILY ⇒ Even Steeper













EURJPY DAILY ⇒ Impressive Extension













GBPJPY DAILY ⇒ GBP Follows.













NZDJPY DAILY ⇒ NZD Follows.













それぞれがかなりSolidな上昇相場になっています。日足ベースでここ2週間は殆ど陰線が出ていないのがトレンドの強さを象徴していますね。

USDJPY Stays Above 82.00

79円台から上昇を始めたドル円ですが、一本道で82円台に突入したまま数次の調整にも耐えて週足ベースでも大台を保っています。

USDJPY DAILY ⇒ 82円台キープ













木曜日、金曜日とハンマーやトンボと呼ばれる形状の実体部分が短い陰線でのロウソク足が出ています。金曜日は市場参加者も少なかったと思われるので割り引いて考えても良いのでしょうが、少しモメンタムが減少している可能性はあるのでしょう。

ここまで足早な上昇を見せている為に我々は”まだここから買いが出るのだろうか?”と考えがちなのですが、もう一つの指摘として銀行のディーリングルームなどからは”流石に売り玉が減ってきた”と言う話もあります。

輸出企業などからの実需の売り意欲がここまでの上昇過程で相当消化されてきたと言う事でしょう。

実需のバランスという意味では、貿易赤字の定着もあって少し前までのような売りが沸いてくる状況ではない事は理解できますね。ただし、ここまでの上昇が足早だった事や相当な値幅も出ている事などを考えれば海外勢からの利益確定の売り玉は出て来る可能性が高いと思います。

83円台は一気に通過するというよりは、少し調整してからのような気がしています。

A Small Re-bound of Risk Assets.

先週はリスク資産のマーケットが一様に反発し、円やドルは後退したと言うのが大きな絵になっていました。
 新指導体制の下で中国の経済指標がまずまずの水準であった事、欧州がドタバタしながらもドイツのIFOなどの指標は堅調で腰砕けリスクは遠のいた可能性があること等が背景かと思われます。
Dow中期チャート ⇒ 底打ち?





















Dowは、3%以上の反発を見せて$13千ドルを回復してきました。チャートも修復過程に見えなくもありませんがより長期のチャートではベアマーケットラリーに終わる可能性も捨て切れません。
DOW長期チャート ⇒ ベアマーケットラリー?






















米ドルの総合指標であるドルインデックスは丁度この真逆のチャートになっています。
Dollar Index中期チャート ⇒ Correcting Lower



















Dollar Index長期チャート ⇒ Still Holding On.






















先行き不透明感から資産のCash化需要が上昇してドル高と言うシナリオが進行していましたが、先週はこれに調整が入ったと言う事になります。

リスク資産や米ドルのベクトルが少なくとも短期的に一旦FLIPした中で円安だけは進行していたと言うのも面白いところです。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

先週末の最後の4時間の攻防です。週の帳尻あわせの攻防はどういうバイアスで動いていたのでしょうか。

 通貨ペア↑↓ 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
①NZDCHF↓ 0.7633 0.7649 -16 -0.21%

②AUDCHF↓ 0.9687 0.9706 -19 -0.20%

③NZDUSD↓ 0.8234 0.8248 -14 -0.17%

④NZDJPY↓ 67.83 67.94 -11 -0.16%

⑤CADCHF↓ 0.9337 0.9351 -14 -0.15%

⑥CHFJPY↓ 88.69 88.82 -13 -0.15%

⑦CADJPY↓ 82.96 83.07 -11 -0.13%

⑧GBPJPY↓ 132.03 132.20 -17 -0.13%

⑨AUDJPY↓ 86.11 86.22 -11 -0.13%

⑩AUDUSD↓ 1.0453 1.0466 -13 -0.12%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ JPY(5回),CHF(3回),USD(2回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),AUD(3回),CAD(2回),CHF,GBP

小幅な調整ではありますが、流石に円安に対する調整が入っていたようですね。

2012年11月24日土曜日

Top FX Movers Last Week.

今週はドルやユーロは一進一退の攻防と言うイメージなのですが、動意付いてしまった(?)円の下落の速度や値幅に注目が集まりました。

海外勢は殆どが12月決算であり、投資銀行系のHFなどが11月決算です。当然ながら通常この時期はリスクを縮小する事の方が多い訳で、事実株や債券のリスクは縮小しているようです。

そんな中で唯一Volatulityが持続的な上昇を見せているのが為替市場の日本円と言う状況なのです。

今週は調整期待も多かったと思われますが、円安はしっかりと進行しました。

 通貨ペア↑↓ 今週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURJPY↑  106.89   103.62   +327   +3.06%

②CHFJPY↑   88.69     86.01    +268   +3.02%

③NZDJPY↑   67.83     66.07    +176   +2.59%

④AUDJPY↑   86.11     84.09    +202   +2.35%

⑤GBPJPY↑   132.03   129.15   +288   +2.18%

⑥CADJPY↑   82.96     81.22     +174   +2.10%

⑦USDCHF↓  0.9275   0.9454    -179    -1.93%

⑧EURUSD↑  1.2975   1.2740   +235   +1.81%

⑨NZDUSD↑  0.8234   0.8125   +109   +1.32%

⑩USDJPY↑    82.36     81.32     +104  +1.26%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ EUR(2回),CHF(2回),NZD(2回),AUD,GBP,CAD,USD
下落通貨 ⇒ JPY(7回),USD(3回)

週次ベースで、圧倒的な円安トレンドが継続しています。また、欧州通貨、コモディティ通貨が安定から反発で、米ドルは反落バイアスと言ったところでしょうか。

2012年11月18日日曜日

At War...they actually are.

大きな流れとしてのSocial Trendが既存秩序の破壊と再構築に向かっているようなご時世なのですが、その中での金融危機や自然災害と言った予測不能な事象が起きてきました。

もう一つどうしても無視出来ないリスクが国際紛争や戦争であり、突然日本も当事者となった複数の隣国との領土問題もその流れの中で位置付けられると思っています。そして私はシリアの紛争が国際的な広がりを持つに至ると言う展開を考えてきましたが、どうやら古くて新しい紛争であるイスラエルvsパレスチナ(特に過激派のハマス)やイランなどの緊張が急浮上しています。

こういうご時世なので私は国際インテリジェンス情報も複数購読していますが、入ってくるのは情勢の激化を示すものばかりです。

先ほどもこういうのが来ています。(Stratfor Global Intelligenceより)

Israel: IDF Set To Expand Gaza Operations, Prime Minister Says


November 18, 2012
0927 GMT

Israel Defense Forces have taken out more than 1,000 targets in Gaza, and the operation there is set to expand, Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu said Nov. 18, Y Net News reported. Strikes will continue to target Hamas' weapons and munitions, he said.

非常に胸騒ぎがします。

Cash is King と言う手元流動性確保の動きが金融市場に影響を与えていると前項でも書きましたが、こういう中でやはり安全資産としての貴金属やCHFが買い戻されている事も目に付きます。
USDCHF DAILY ⇒ CHF is in Demand.














週末こそ調整しましたが、CHFが対USDで反発してきている様子がわかると思います。
また、CHFの反発は対EURでより顕著です。
EURCHF DAILY ⇒ Edging Down Closer to 1.20 Again.














スイス中銀が死守するとしている1.20に向けてEURCHFは再び下落中です。

貴金属も堅調推移中ですが、地上部隊が交戦するようなら明確に戦争状態入りと言う事になりますので安全性と流動性をKeywordに国際資本が右往左往する展開に備える必要がありそうです。

Colors of Other JPY-Crosses.

ドル円の79円台から81円台までの駆け上がりも見事でしたが、決してドル全面高と言う訳でもない中で、他通貨の対円パフォーマンスも圧巻なものがあります。

幾つか主だったクロス円のチャートを確認してみましょう。
AUDJPY DAILY ⇒ Looks Bullish













CADJPY DAILY ⇒ What a JUMP!!??
EURJPY DAILY ⇒ Even EUR did this well.













GBPJPY DAILY ⇒ Good Turnaround....













NZDJPY DAILY ⇒ Rebounding......













結構”行って来い”的な部分も有るのですが、やはり先週の円の屈折的な反転は極めてパワフルな動きだった事は間違いなさそうです。

円の動向は年内の主役かもしれませんね。実際の通貨オプションの市場では円のVolatilityが上昇している他は主だった通貨のVolatilityは大方下落しているようです。

So......Something's Got To Give.......?

Cash is king........




Dow Medium Chart ⇒ 続落・・・・
米株を中心に株式市場からの資金流出が続きます。






                                目下のサポートラインを割り込み、55週移動平均などでも止まらずに$12,500の攻防と言う水準で越週しました。   心配するべきは短期的な反発が期待できても中期、長期のテクニカルがベア転してしまっている可能性が高いことです。
DOW LONG TERM ⇒ モメンタム下向き・・・
                                                     早くも11月中旬ですが、ハリケーン被害や中東情勢なども見ながら少し投資資金の資金化を前倒す動きも出ているようですので、株式市場の先行きは慎重に見て行く必要がありそうです。   Cash is King. と言うのは先行き不透明感の強い時に投資家が好んで使う言葉ですが、中東情勢などを考えれば、無理も無いのかもしれませんね。

JPY Slides...The Day of Reckoning ?

Either Wrongly or Rightly.............

円安を支持する材料や意見はこれまでにも枚挙に暇が無い情況ではありました。
経済状況、実体景気、国力、政治的不安定、貿易赤字への転換、超低金利...

海外勢は過去数年間にわたり何度も円売り、或いはより広範な日本売りを仕掛けては火傷してきたわけですが、今回は何かが変わってきたと考えてよいのでしょうか。
USDJPY DAILY ⇒ 79円台から81円台に!
















野田首相の”馬鹿正直解散”劇による年末政局は確かに円売り材料でしたが、党首討論で一本取られたと思ったか、次期政権の中核となる事が確実視される自民党の安部総裁からかなり過激な発言が飛び出すようになっており、これが81円台までの円安進行の大きな触媒になっています。

・時間的猶予は無い。・思い切った緩和を。・インフレ目標は2%が良いのか3%がよいのか?
などなど・・・先週の後半には随分と多くのヘッドラインが矢継ぎ早に飛び出しては円売りの動きに新たな息吹を与え続けました。

市場参加者の間では、今後の持続力に対する疑問も随分呈示されていますが、少なくともテクニカル面では中長期のトレンドが円安方向に転換した可能性は結構高いと判断しています。

以下はドル円の月次チャートですが、表示しているのはある種の移動平均の組合せです。
実はこの組合せは変動相場に移行して以来騙しが一度も無かったと言うコンビネーションなのですが、これが先月ゴールデンクロスを示しており今月の円売りを示唆していた格好なのです。
USDJPY MONTHLY ⇒ Bullish Reversal














相場ですので押し目や揺り戻しはあるでしょうが、中長期の円安トレンドは今始まったところである可能性に注目していきたいと思います。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

円安進行が目立った先週の金曜日北米市場における最後の4時間の攻防です。円売りポジションもかなり膨らんだと思われる週の需給は最後にはどう均衡したのでしょうか。

  通貨ペア↑↓ 終値    始値    変動(pips) 変動(%)
①NZDUSD↑  0.8125  0.8096  +29    +0.36%
②GBPNZD↓  1.9535  1.9597   -62     -0.32%

③NZDCAD↑  0.8131  0.8107  +24    +0.30%

④NZDJPY↑    66.07    65.92    +15    +0.23%

⑤EURNZD↓  1.5676  1.5709   -33     -0.21%

⑥AUDNZD↓  1.2723  1.2748   -25    -0.20%

⑦NZDCHF↑   0.7678  0.7665  +13   +0.17%

⑧AUDUSD↑   1.0340  1.0323  +17   +0.16%

⑨EURUSD↑   1.2740  1.2722  +18   +0.14%

⑩USDCHF↓   0.9454  0.9467   -13    -0.14%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ NZD(7回),AUD,EUR,CHF
下落通貨 ⇒ USD(4回),GBP,CAD,JPY,EUR,AUD,CHF

ここでは円売りは一服していたようです。
全体的に大きな値幅は出ていませんが、目立ったtのはNZDの買戻しと若干のUSD売りと言う展開でした。

Top FX Movers Last Week.

先週は米大統領選の余波、中国の新指導部発表等の諸材料を尻目に大きく相場を動かしたのは日本の政局でした。

馬鹿野郎解散と言うのがありましたが、今回のは馬鹿正直解散とでも命名されるのでしょうか。
遂に野田首相が伝家の宝刀を抜き、少なくとも意表を突かれた安部自民党総裁との党首討論では一本取ったと言う評価になっています。

これを気にしてか、安部総裁からは日銀や金融政策に対する過激な発言が相次ぐようになりドル円は80円台で反落せずに81円台に突入しています。

そんな先週の動きの中で、主要通貨ペアの週次動向は以下のようになりました。

   通貨ペア↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①CHFJPY↑   86.01   83.75    +226    +2.63%

②EURJPY↑  103.62  101.00  +262    +2.53%

③CADJPY↑  81.22    79.34    +188    +2.31%

④USDJPY↑   81.32    79.46    +186    +2.29%

⑤GBPJPY↑   129.15  126.31  +284    +2.20%

⑥NZDJPY↑   66.07    64.68    +139    +2.10%

⑦AUDJPY↑   84.09    82.51    +158    +1.88%

⑧AUDCHF↓  0.9775  0.9848    -73      -0.75%

⑨EURAUD↑  1.2320  1.2238   +82     +0.67%

⑩NZDCHF↓   0.7678  0.7718    -40     -0.52%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(3回),EUR(2回),CAD,USD,GBP,NZD,AUD
下落通貨 ⇒ JPY(7回),AUD(2回),NZD

変動率上位の1位から7位までが円安の動きだったと言うのがまさに圧巻です。

2012年11月11日日曜日

Sandy Proved to Favor Obama.

先週日本に来ていたNYの知人と金曜日に食事をしたのですが、彼の自宅(NJ州郊外)のエリアも彼がこちらに来ている時に電気が復旧したそうです。

彼と色々話をしていて、私は自分が今回の大統領選に対してハリケーンSandyが齎す影響を完全に読み間違えていたかもしれないと思わざるを得ませんでした。

私は、ハリケーンが東海岸を直撃すると言う動きに対して完全に備えが足りなかった事は現政権への批判になると予想していました。また、大きなダメージを受けた地域は最早投票どころではなくなってしまったものと思っていたので、そういう地域(失礼ながらあまり裕福ではない地域)ではオバマ支持が強い傾向がある為、結果的にオバマ陣営が票を失うのではないかと思っていたものです。

ところが・・・

友人の話では、まさにロムニー候補がほぼ互角にまで支持率を上げて来たところでこのSandyが東海岸を直撃した事で、オバマ陣営の勝利が確定したようなものだと話していました。
 曰く・・・・実際に米国にいると、現職大統領として被災地に急行したり、復旧作業に陣頭指揮を取るオバマ大統領の不休不眠のような献身的な立ち振る舞いは大いなる共感を勝ち得た一方で、現陣営を一気に追い込んでいくようなキャンペーンを封印せざるを得なかったロムニー陣営は大打撃を受けたように思えたそうです。

言われてみればなるほどと言う話なのですが、やはり第三者的に遠くから見ていて分析するだけでは圧倒的に情報も不足するし不十分なのだと言う事を改めて痛感しました。

精進いたします。

Metals Made a Strong Statement.

大統領戦後の切り返しと言う意味では、貴金属価格の動向も想定以上でした。
GOLD DAILY ⇒ Solidな反転上昇。













SILVER DAILY ⇒ 銀もしっかり回復。













当面、1オンス当りで金の$1,800、銀の$35あたりはかなりの抵抗線になりそうですが、$1,700と$32を回復してきた金、銀の反発の強さにも注目していきましょう。現行の通貨制度に対する世界中の不安感のバロメータですからね。

Visual Inflection of JPY-Crosses Last Week.

先週のクロス円が如何にトレーダーや投資家と言った市場参加者泣かせな値動きだったのかをチャートで見て行きましょう。ポジション持ってたらたまらないと言う感じでしょうね。
AUDJPY DAILY ⇒ わざわざ上がってから落ちてる!













CADJPY DAILY ⇒ 前週の上昇は何だったのか?













EURJPY DAILY ⇒ 何なのお前?













GBPJPY DAILY ⇒ Steepな切り返し!














NZDJPY DAILY ⇒ 落ちる時は早いこと・・・













流石に上げも下げも勝てた人はいないでしょう。先週のクロス円の下げは買い遅れ組みには良い買い場となったと思われますが、少しダメージもあるので底固めの時間がどの程度必要で、何時どういう風に切り返せるのかに注目していきましょう。

USDJPY is at a Critical Moment.

今週のドル円の動向は注目に値します。

眠りから覚めるように円安に振れ始めたかと思えば、オバマ氏再選が決まるとRisk-Offバイアスに乗ってしっかり上昇すると言う相変わらずTrader泣かせの値動きが目立ちますが、最近のドル円の動きから、”何かが起きている”とか”何かが変わり始めている”、”何かが始まっている”と言うような胸騒ぎにも似た印象を持つ人達が増えてきていると思います。

USDJPY DAILY ⇒ Litterally Hanging in !













貿易需給は完全に貿易赤字で定着しており、資本収支は黒字ですが今後の減少傾向が見込まれており、需給の面からは円の上値は限られるイメージなのですが、一方でRisk-Off時の避難先としての安全資産のステータスも健在と言う状況です。

今は、まだまだこのあたりの綱引ですかね・・・

貿易需給に関しては以前はかなり為替相場との相関が強く、その意味で従来は貿易統計は最重要指標であり、雇用統計なんぞは物好きな人だけが気にしていると言う時代すらありました。

Dodd・Frank法やその一部でもあるVolckerルールなどは、悲喜交々の効果を齎すと思いますが、よい意味でも悪い意味でも投機色が弱まる方向である事は間違いないので、需給に即した値動きが中心の相場になっていくものと考えています。そうなると、RiskのOn/Offで語られるような市場と言うのも徐々にではありますが過去の遺物となっていくのではないでしょうか。

そうなれば、より需給構造に準拠した方向がベールトレンドとなる可能性は高くなる訳ですから、今は長らく続いた超円高定着時代の最終局面にある可能性が高いものと考えています。

USD Springs and Stocks Fall.

今回のオバマ氏再選後の株価の下落に関しては色々な要因が指摘されています。

・大きな政府、富裕層への負担増、法人税率の引き上げ等による景気の悪化懸念。

・大統領選まではオバマ陣営がPKO(価格維持作戦)で相場を支えていたが、これが無くなる?

・大統領選前には暗黙の了解や圧力で悪いニュースの発表は先送りされてきたのでこれからが注意?

等など・・・・

少なくとも大統領選に向けた両陣営の激しい選挙運動によって全米がある種独特な熱気に包まれていたので、それが一気に冷めてみると突然厳しい現実を思い出したと言うような展開でもあったのでしょう。

米株市場の代表格であるDowのチャートは以下の通りです。
USD/JPY 4 Hours Chart
Dow Jones Industrial中期チャート






















価格もモメンタムも下向きですので、今週小反発があってもまた落ちる可能性が高そうな形状です。

一方で上昇中なのがDXY(ドルインデックス)です。
USD/JPY 4 Hours Chart
DXY(US Dollar Index)中期チャート






















こちらは、価格、モメンタムともに上昇バイアスが強く、円以外の通貨は米ドルに対して継続的に値を下げそうな気配です。

問題はドル円の動向ですね・・・・先週は円がドル以上に強かった訳ですが、兎に角今週の動きは重要ですね。

THe Final Round Rush:How They Finished the Week.

オバマ氏再選後のRisk-Off相場となった先週の北米市場における金曜日午後最後の4時間の攻防です。

  通貨ペア ↑↓ 終値   始値  変動(pips) 変動(%)
①NZDJPY↓   64.68   64.82   -14   -0.22%

②CADJPY↓   79.34   79.51   -17   -0.21%

③AUDJPY↓   82.51   82.66   -15   -0.18%

④GBPJPY↓   126.31  126.53  -22   -0.17%

⑤NZDUSD↓  0.8140  0.8154  -14   -0.17%

⑥NZDCHF↓  0.7718  0.7729   -11   -0.14%

⑦USDCAD↑  1.0012  0.9998  +14  +0.14%

⑧EURJPY↓   101.00  101.14   -14   -0.14%

⑨AUDUSD↓  1.0383  1.0397   -14   -0.13%

⑩CHFJPY↓    83.75    83.86     -11   -0.13%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ JPY(6回),USD(3回),CHF
下落通貨 ⇒ NZD(3回),CAD(2回),AUD(2回),GBP,EUR,CHF

クロス円の下落圧力は最後まで残っていたようです。NZDも反発力が弱いですね。

Top FX Movers Last Week.

先週は、ECB,BOE,RBAとも金融政策は据え置きでした。何と言ってもメインイベントだったのは米大統領選でしたが、私の予想は外れて下馬評どおりにオバマ大統領の再選と言う結果になりました。最終獲得選挙人の数でも予想以上の差がつきましたね。

得てしてそういうものですが、金融市場のほうはオバマ氏再選ならQE路線継続と言う安心感からRisk-on相場になると言う事前予想に反してRisk-off的なバイアスが強まる動きが目立っています。
特に株式市場の不調が目を引く中で為替市場は米ドルと日本円に上昇圧力が継続しました。

以下週次ベースの主要通貨ペア動向です。

   通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①NZDJPY↓    64.68      66.40     -172   -2.66%

②EURJPY↓   101.00    103.27    -227   -2.25%

③CHFJPY↓    83.75      85.54     -179    -2.14%

④GBPJPY↓    126.31    128.90   -259    -2.05%

⑤CADJPY↓    79.34      80.81     -147   -1.85%

⑥AUDNZD↑  1.2752   1.2526    +226  +1.77%

⑦EURAUD↓  1.2238   1.2410    -172    -1.41%

⑧NZDUSD↓   0.8140   0.8251    -111    -1.36%

⑨AUDCHF↑   0.9848   0.9717   +131   +1.33%

⑩USDJPY↓    79.46      80.47     -101     -1.27%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ JPY(6回),AUD(3回),USD
下落通貨 ⇒ NZD(3回),EUR(2回),CHF(2回),GBP,CAD,USD

円の強さが目立ちますが、ドル円の80円台定着ムードから一気にクロス円の売りになってしまったと言う背景があります。また利下げ予想もあった中で金利を据え置いた豪州と雇用データの悪化がサプライズとなったニュージーランドの差がAUDとNZDの明暗を分けています。

2012年11月4日日曜日

Gold Below $1700 and Silver in $30's.

ドル高の風景の中で、コモディティ価格全般が下落基調ですが貴金属の継続的下落は引き続き目を引きます。
Gold Daily ⇒ Recovery Failed?

Silver Daily ⇒ こちらも!
金に関しては1オンス当り$1,700と言うところがサポートと思っていたのですが、 ここを割り込んでの越週となり、銀価格も$35越えに失敗して切り返したまま$30割れの可能性まで感じさせる越週になっています。

流石に今週は大統領選までは気迷い相場となりそうですが、どちらが勝つのか、バーナンキ議長の処遇はどうなるのか、QE政策の見直しや転換はあるのか・・・・・などを巡って大きなVolatilityが出る週となる可能性は十分あるので注意しましょう。

USD Gains Ground.

USDが復活傾向。80円台で越週するUSDJPYは半年振りの高値圏、EURUSDは一月振りの安値圏となり、コモディティの下落もドル高を演出中です。

DXY : 底打ち⇒上昇へ?
DXY(ドルインデックス)は78.60で綺麗に底打ちしたように見えており、しっかり80台を回復して越週しました。

USDJPY DAILY ⇒ 80円台定着へ?

EURUSD DAILY ⇒粘るEURも息切れか?
 先週後半のISMや雇用統計など足元の米国の経済指標が強かった為であるとの見方もある一方で大統領選に向けたドルショートの調整との見方も出ています。

注目の大統領選ですが、市場のコンセンサス的なシナリオではオバマ氏の再選ならばドル安でロムニー氏が勝つならドル高と言う図式が意識されています。個人的にはそれほど単純化できる議論ではないと思いますが、オバマ氏続投なら米国の緩和政策は継続で、ロムニー政権が出来るならこれをひっくり返すと見ているわけです。

オバマ氏続投で決まりと言う時期もありましたが、終盤に盛り返したロムニー氏が支持率拮抗状態に持ち込んでの投票と言う事で市場ではドル安戦略の縮小が行われてきた可能性もありそうです。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

ハリケーンSandyのダメージの影響で北米の市場参加者が通常よりは相当少なかった中で予想比強い内容だった雇用統計を消化した金曜日の最後の4時間の攻防です。

   通貨ペア ↑↓ 終値   始値  変動(pips) 変動(%)
①AUDJPY↓    83.19   83.49    -30   -0.36%

②AUDUSD↓  1.0338  1.0369  -31   -0.30%

③GBPAUD↑  1.5493  1.5455  +38  +0.25%

④AUDCAD↓  1.0287  1.0309  -22   -0.21%

⑤EURAUD↑  1.2412  1.2386  +26  +0.21%

⑥AUDCHF↓  0.9723  0.9743   -20   -0.21%

⑦CADJPY↓   80.83    80.99     -16   -0.20%

⑧NZDJPY↓   66.40    66.53     -13   -0.20%

⑨CHFJPY↓   85.55    85.69     -14   -0.16%

⑩EURJPY↓  103.27  103.43    -16   -0.15%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ JPY(5回),USD,GBP,CAD,EUR,CHF
下落通貨 ⇒ AUD(6回),CAD,NZD,CHF,EUR

クロス円の上昇が最後は失速していた感じですね。

Top FX Movers Last Week.

10月から11月への月替わりを含む先週でしたが、諸々のイベントを消化して最終的にはドル高の動きが勝ち残った格好となりました。

日銀の追加緩和は規模的な出し惜しみ感も残る一方で緩和に消極的とされる白川総裁の下では初となる2ヶ月連続の緩和でした。欧州の閉塞感は相変わらずですが、市場の関心は明らかにハリケーンSandyの米東海岸直撃と米大統領選にシフトしている感じです。
 
そんな中で、そもそも発表できるのかと尚更注目度が増していた米国の10月の雇用統計はNFP(非農業部門新規雇用者数)が120千人の予想に対して171千人の増加となった事から米ドルに追い風が吹くと共に間もなく始まる大統領選では現職のオバマ陣営にプラス材料になったと思われます。

週次ベースの主要通貨ペアの動向は以下のようになりました。

 通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURNZD↓   1.5725   1.5957    -232   -1.48%

②GBPCHF↑   1.5048   1.4847    +201  +1.34%

③NZDCAD↑  0.8203   0.8098    +105  +1.28%

④EURGBP↓  0.8037    0.8137    -100   -1.24%

⑤NZDJPY↑    65.50     64.71      +79    +1.21%  

⑥AUDCHF↑  0.9694   0.9585    +109  +1.12%

⑦EURAUD↓  1.2471   1.2606     -135   -1.08%

⑧GBPCAD↑  1.6053   1.5886     +167  +1.04%

⑨GBPJPY↑    128.19   126.94     +125  +0.98%

⑩AUDCAD↑  1.0342   1.0256     +86    +0.83%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ GBP(4回),NZD(3回)AUD(3回)
下落通貨 ⇒ CAD(3回),EUR(3回),CHF(2回),JPY(2回)

GBPとNZDの強さは前週来です。欧州大陸通貨と円が弱いのですが、週次ではなく週後半の動きだけを取ればかなりUSDの強さが目立ったと思います。