眠りから覚めるように円安に振れ始めたかと思えば、オバマ氏再選が決まるとRisk-Offバイアスに乗ってしっかり上昇すると言う相変わらずTrader泣かせの値動きが目立ちますが、最近のドル円の動きから、”何かが起きている”とか”何かが変わり始めている”、”何かが始まっている”と言うような胸騒ぎにも似た印象を持つ人達が増えてきていると思います。
USDJPY DAILY ⇒ Litterally Hanging in ! |
貿易需給は完全に貿易赤字で定着しており、資本収支は黒字ですが今後の減少傾向が見込まれており、需給の面からは円の上値は限られるイメージなのですが、一方でRisk-Off時の避難先としての安全資産のステータスも健在と言う状況です。
今は、まだまだこのあたりの綱引ですかね・・・
貿易需給に関しては以前はかなり為替相場との相関が強く、その意味で従来は貿易統計は最重要指標であり、雇用統計なんぞは物好きな人だけが気にしていると言う時代すらありました。
Dodd・Frank法やその一部でもあるVolckerルールなどは、悲喜交々の効果を齎すと思いますが、よい意味でも悪い意味でも投機色が弱まる方向である事は間違いないので、需給に即した値動きが中心の相場になっていくものと考えています。そうなると、RiskのOn/Offで語られるような市場と言うのも徐々にではありますが過去の遺物となっていくのではないでしょうか。
そうなれば、より需給構造に準拠した方向がベールトレンドとなる可能性は高くなる訳ですから、今は長らく続いた超円高定着時代の最終局面にある可能性が高いものと考えています。