2014年3月10日(月)~14日(金)の週の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①ウクライナ情勢
・G7が声明文⇒ロシアはウクラナ新政権との2国間協議及び国連
の仲介などで問題解決に取り組むべき。
6月のG8会合(ロシアのソチ)の準備を凍結。
・欧州連合(EU)⇒冷戦後では初となる対露制裁の枠組みで合意。
渡航禁止や資産凍結を含む内容。
②中国
・2月貿易収支⇒▲230億ドル(予想+145億ドル)
=予想外の赤字。
輸出▲18.1%(予想+6.8%,yoy),
輸入+10.1%(予想+8.0%)。
・2月小売売上高⇒+11.8%(予想+13.5%,yoy)。
・2月固定資産投資額⇒+17.9%(予想+19.4%,yoy)。
・2月鉱工業生産⇒+8.6%(予想+9.5%,yoy)。
③日本
・2013年第4四半期GDP⇒+0.7%に下方修正(yoy)。
・同GDPデフレータ⇒▲0.3%に上方修正(yoy)。
・1月経常赤字⇒▲5千9百億ドル。
・1月機械受注⇒+13.4%(予想+7.4%,mom)。
・1月鉱工業生産⇒+3.8%(mom)。
・3月日銀政策決定会合⇒金融政策据え置き。
全会一致で年間60~70兆円のマネタリーベース拡大。
・日銀 黒田総裁⇒消費税引き上げ前後で景気の凸凹を見込む。
2014年~2015年は0.5%~1%の成長へ。
CPIは2014年末~2015年初に2%へ(会計年度)。
・2月日銀政策決定会合議事録
⇒4月の消費税増税の景気悪影響は限定的。
経済動向、物価動向は想定通り推移。
今後は輸出や設備投資の伸びで消費増税による
個人消費の減速をカバーできるかどうかが重要。
・2月工作機械受注額⇒+26%(yoy)。5ヶ月連続の伸び。
・1月第三次産業活動指数⇒+0.9%(mom)。
・2月国内企業物価指数⇒+1.8%(yoy)。
④豪州 / ニュージーランド
・NZ2013年第4四半期製造業活動⇒+6.3%(qoq)。
・RBNZ(NZ中銀)
⇒OCR(政策金利)を2.50%から2.75%に引き上げ。
今後の追加利上げも示唆。
・豪州2月NABビジネス信頼感⇒7に低下。
・豪州3月Wespac消費者信頼感⇒▲0.7%。
・豪州1月住宅ローン貸出件数⇒±0(予想+0.8%)。
・豪州2月雇用統計⇒新規雇用+47.3千人(予想+15.3千人)。
1月分も▲3.7千人から+18千人に上方修正。
フルタイム雇用が増加。パートタイム雇用は減少。
失業率は6%(unch)。
⑤欧州圏 / スイス
・スイス1月小売売上高⇒+0.3%。
・スイス2月PPI⇒▲0.4%(mom)。
・欧州圏3月Sentix投資家信頼感⇒13.9に下落。
・欧州圏1月鉱工業生産⇒▲0.2%(mom)。
・独1月貿易黒字⇒eur17.2bio(縮小)。
・独2月CPI確定値⇒+1.2%(yoy)。
・ECB Coeure専務理事⇒欧州圏にデフレリスクは無い。
兆候あれば即行動の用意。
⑥英国
・BOE Carney総裁⇒英国の余剰設備は1.5%水準以上。
将来の引締めプロセスは段階的。
QEの解消は数次の利上げ後。
・BOE Bean副総裁⇒現行以上のGBP高は輸出に悪影響。
市場はBOEの利上げ時期に過度の関心。
・1月鉱工業生産⇒+0.1%(mom)。製造業生産+0.4%(mom)。
⑦米国 / カナダ
・米2月小売売上高⇒+0.3%(予想+0.2%)。
・米2月輸入物価指数⇒+0.9%(mom)。
・米失業保険申請件数⇒3月7日の週は315千件(予想334千件)。
・米2月PPI⇒+0.9%,コアPPI⇒+1.1%(共に予想を下回る)。
・加1月新築住宅価格指数⇒+0.3%
⑧BIS
・各中銀のForward Guidanceは市場の安定に寄与。
・Forward Guidanceの景気刺激効果に関しては未知数。
・各中銀は市場の反応を過度に懸念しており出口政策の
遅延リスクになっている。
2 金融市場
①株式市場 / 債券市場
・株式市場下落+債券市場上昇(利回低下)の図式。
・日経平均は1万5千円割れ⇒14,327.66円で越週。
・週次でDow▲2.35%,S&P500▲1.97%,Nasdaq▲2.1%。
・米10年債利回りは2.65%(先週2.79%)。
・米30年債利回りは3.59%(先週3.73%)。
②商品市場
・中国減速懸念で原油価格は$100割れ。
バレル単価$98.99(先週$102.57)。
・金は堅調なるも銀は失速気味。銅は下落。
・金価格はオンス単価で$1,380.19(先週$1,338.64)。
6週連続陽線で6ヶ月ぶり高値。
③為替市場
・ドルインデックス続落で79.4水準。80は遠し。
・リスク回避バイアスで日本円が大幅上昇。
・利上げによりニュージーランドドルも堅調。
・英国ポンドは下落。ウクライナ緊迫はポンド売りの傾向。