2014年2月15日土曜日

Review of the Week.(Feb.10th - Feb.14th.2014)

2014年2月10日(月)~14日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

 ①米国 / カナダ
  ・FRB Yellen新議長議会証言
   ⇒FOMC会合時の継続的なTapering実施の意向表明。
    FEDのDual Mandate(完全雇用と物価安定)を確認。
    失業率6.5%割れ単独では引き締め開始せず。
    失業率が6.5%を下回っても相当期間政策金利は
    現行ターゲットレンジに維持。
    インフレ予想は2%の目標未満での推移を見込む。
  ・1月小売売上高⇒▲0.4%(予想±0)。
          除く自動車で±0(予想+0.2%)
  ・新規失業保険申請件数⇒2月8日の週は339千件(予想330千件)。
  ・加12月住宅価格指数⇒+0.1%(mom)。

 ②英国
  ・BRC Sales Monitor⇒1月は+3.9%(yoy)。
  ・BOE⇒2013年第4四半期成長速報を+0.7%から+0.9%に
                      上方修正。
     2014年の成長予想も+2.8%から+3.4%に引上げ。
     景気回復はより広範且つ安定的。
     残留過剰設備がインフレ阻害要因
     失業率は第1四半期に7%まで改善へ。
     中期的には6-6.5%水準を想定。
  ・BOE Carney総裁第一次Forward Guidanceは有効に機能し、
             金利動向の不透明感を払拭した
          非常に力強い雇用回復により春までに
             失業率は7%まで低下を見込む
          MPCは広範な材料を詳細に分析する為の
          第二次Forward Guidanceを提示
          a.今後2~3年で過剰設備の解消を見込む。
          b.引締めの議論は過剰設備状況の確認後。
          c.引締めは円滑且つ段階的。
           引締め開始は広範な情報により判断。
           (失業率,労働参加率,生産性,賃金等)
          e.引締めがある場合も規模は小規模。
          f. 購入済資産は最初の利上げまでは維持。
  ・BOE主任エノノミストDale
        ⇒市場が2015年に利上げを織り込むのは合理的
         2015年春まで現状維持で2016年末までに2%水準
          と言う見立ては合理的。
         利上げ開始と同時に購入資産の売却も開始

 ③欧州圏 / スイス
  ・Sentix2月投資家信頼感⇒13.3(予想10.1)。
             2011年4月以来の高水準
  ・12月鉱工業生産⇒▲0.7%
  ・スイス1月雇用データ⇒3.2%(unch)。
  ・スイス1月CPI⇒+0.1%(yoy)。
  ・スイス1月PPI⇒▲0.3%(yoy)
  ・ECB Liikanenインフレ見込み悪化ならネガティブ金利も選択肢
         ECBの判断は直近データと詳細な分析に準拠。
         デフレとは広範且つ持続的物価下落であり、
          欧州圏にその兆候は見られない
         欧州経済は新興国経済の混乱に耐久力あり
  ・ECB月例報告⇒Forward Guidance準拠を強調。
         金利は相当期間現行水準以下に維持される。
  ・独1月CPI⇒+1.3%(yoy)。         

 ④日本
  ・1月消費者信頼感⇒40.5(予想外の悪化)
  ・12月経常収支⇒▲2千億円(赤字幅小幅拡大)
  ・12月第三次産業インデックス⇒▲0.4%(mom)
  ・同機械受注⇒▲15.7%(mom)
  ・1月企業物価指数⇒+2.4%(yoy)

 ⑤豪州 / ニュージーランド
  ・豪第4四半期House Price Index⇒+3.4%(予想+3.0%)
  ・豪1月NABビジネス信頼感⇒8に改善(12月は6)
  ・豪12月ホームローン⇒▲1.9%(マイナスは予想外)
  ・豪2月Wespac消費者信頼感⇒▲3.0%
  ・豪1月雇用統計⇒雇用者数が予期せぬ2ヶ月連続の減少
         ▲3.7千人(予想+15千人)
         失業率も5.8%から6.0%に悪化
          2003年以降で最悪の失業率
  ・NZ1月製造業インデックス⇒56.2に低下

 ⑥中国
  ・1月貿易統計⇒輸出入ともに予期せぬ拡大
         輸出は+10.6%(予想+0.1%,yoy)
         輸入は+10.0%
         貿易収支は$31.9bio。2009年1月以来最大値

2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・全体的には小幅に株式上昇,債券下落の流れ
  ・国地や域別には斑模様日経平均は週後半に反落
  ・週次で米Dow+2.3%,米S&P500+2.3%,Nasdaq+2.9%。
  ・日経平均は週後半に外人売り。前半の上げを帳消し
  ・米10年債利回り2.74%(先週2.68%)。
  ・米30年債利回り3.69%(先週3.67%)。

 ②商品市場
  ・商品市場は堅調推移
  ・原油価格はバレル単価で$100越えの$100.30(先週$99.96)。
  ・貴金属価格に資金流入。金価格はオンス単価で$1,300回復。
              $1,318.24(先週$1,266.96)。 
  ・週足で金価格は過去3ヶ月の最高値
  ・週の上昇率は過去6ヶ月の最高率

 ③為替市場
  ・英国ポンド(GBP)が圧巻の上昇。(BOEのタカ派トーン)
  ・経済指標大健闘でユーロ(EUR)もしっかり
  ・経済指標が冴えず米ドル続落
  ・ドル円も102円台維持できず101円台。円高バイアス残る
  ・海外勢の日経平均売り,日本円買いの圧力継続
  ・指標失速で豪ドルも反落。