2014年2月2日日曜日

Well-Tuned EIGO. : In One's Head.

熱心に追いかけている訳ではないのですが、極たまに何気なくTVのチャンネルを回していてオーディション番組が放映されていると暫く観てしまいます。アメリカンアイドルとかXファクターとかですね。(恐らく他にもあるのでしょうが、この二つしか知りません)

この週末も何気なくチャンネルを回す手を止めて観ていたら、将来のスターを夢見る参加者が上手なパフォーマンスを披露していました。まだ予選会と思われる段階だったので「これは絶対に合格するな」と思って観ていたら、案の定無事に予選会を通過する事が出来ました。

見事なパフォーマンス後の審査員との質疑応答のシーンでのやり取りで、ハイレベルのパフォーマンスに感心した審査員から、これまでにもTV出演の経験があるのかと言う質問が出ていました。(実際は初出演でした)

審査員が言っていたのは、「殆どの挑戦者はカメラばかり見て落ち着かないものだが、あなたは目線も泳がず、しっかりと集中出来ていた。」と言う賛辞と祝福でしたが、しっかりと集中できていたと言うところで "You were in your head." と言う英語を使っていました。

You weren't distracted and you were in your head.

面白い・・・と思ったのは、これまで、"誰かが自分の頭の中にいる"と言うのは、あまり周りが見えていない、空気が読めない、夢想家である、と言うどちらかと言えば(・・・と言うか明確に)あまり好ましくない状況で使用されるケースばかり見てきたと思うのですが、今回は明らかに褒め言葉として肯定的な状況・意味で使用されていた事です。

確かに、"周りが見えていない"と言うのは、"周囲の状況に惑わされない"と言う文脈で使用されれば褒め言葉になると言う事ですね。上記の挑戦者は自分のアジェンダにしっかり集中していたと言うところでしょう。

言葉は生きており、柔軟であり、その文脈や使われ方で肯定的にも否定的にも使用されると言う事の一例なのかと思います。

語彙力を増やすべく、イディオムを機械的に暗記するだけではダメで、文脈をしっかり把握する力をつけることが肝要だと言うことですね。