2013年6月30日日曜日

Off to an event packed Start : Preview of the Busy Week.(7/1-7/5 2013)

早くも2012年の半分を見送りました。

アベノミクス相場の火付け役であり、担い手でもあった海外勢が利益確定に動いた5月から相場がおかしくなったと考えられています。
 では、新たな四半期のスタートであり、海外勢の活動が活発化するはずの7月からは再び持続的なトレンドが発生する可能性が高いのでしょうか?

恐らくその答えは”YES”であり、一方で、その方向性は昨年11月から5月まで継続したトレンドと同じ方向とは限らないと言う事かと思います。

兎に角、7月はスタート週からかなりの重要イベントが続きますので、ここをしっかりと見極めてから動くと言う勢力も多いのではないでしょうか。特に北米勢にとっては7月4日(木)が休日であり、5日(金)の雇用統計を見届けてから7月第二週から本格的に仕掛けてくるシナリオも有力かと思われます。

Previewとして主なイベントを整理しておきましょう。

・7/1(月)

・6月ISM製造業景況指数(米)
6月PMI製造業(英)
6月消費者物価指数・速報 (欧州)
5月失業率(欧州)

・7/2(火)

・RBAキャッシュターゲット(豪)
6月PMI建設業(英)

・7/3(水)
・5月貿易収支(豪)
・5月小売売上高(豪)
6月ADP全国雇用者数(米)
5月貿易収支(米)
新規失業保険申請件数(米)
6月ISM非製造業景況指数(米)
6月PMIサービス業(英)
5月小売売上高 (欧州)
5月小売売上高 (欧州)

・7/4(木)
・米国市場休場(米国)
・BOE政策金利発表(英)
ECB金融政策発表(欧州)

・7/5(金)

・6月非農業部門雇用者数(米)
・6月失業率(米)

7月3日(水)が慌しいのは、4日(木)が休日の為に米国の指標が前倒しで発表される予定である為です。

JPY : Still Misleading the Market.

金曜日の上昇でドル円の週足も月足も99円台を回復した水準となりました。
これはテクニカル的にもConstructiveだと言えましょう。
USDJPY DAILY ⇒ Ending June above 99












これで、海外勢も戻って来る7月から100円を回復して、日経平均とともにドル円が上昇すると言うアベノミクス相場が復活するのかと期待したくなりますが、あまり突っ込まない方が良さそうです。

上記のドル円との比較ですが、クロス円は軒並みついて来れていません。要するにこの相場は円安が復活したのではなく、米ドルが上昇していると言う事であり、5月までの相場とは随分違っていると言う事です。
AUDJPY DAILY ⇒ Not that Bullish
EURJPY DAILY ⇒ Still Feels Heavy.












GBPJPY DAILY ⇒ Consolidation at Best.












6月28日(金)は日経平均も力強い上昇で終えていますが、週初兼月初となる週明けの相場からドル円も日経平均もその持続力の見極めから始まります。

Money Still Moves From the Periphery Back to the Center.



多くのメディアが中国のShadow Banking問題を取り上げています。
 これを直訳的に考えて”闇金融”のようなものを連想する投資家も多いだとすれば、その言葉のイメージが恐怖心を刺激すると言う悪循環もあるのかもしれません。

実体は日本でもあった”ノンバンク”や”住専”の問題に近いというのが実体だと思うのですが、問題は、・・・経済指標然りですが・・・、中国の場合は実際の規模感や表に出てくる数字の信憑性が低いと言う事です。
 そこに持ってきて先般大手米銀が保有する中国の金融機関の株式を全て売却し、事実上の中国からの撤退を公表した事で、「やはり相当危ないのではないか」と言う憶測を呼んでしまったようです。実際にこのディール自体もロスカット的な水準で行っている可能性が高いのだとすれば、不安材料である事は仕方のない事なのかもしれません。

最近はブラジルやトルコにおける市民の大規模なデモ行動などもメディアを賑わせている事で、新興国市場全般から資金が引き上げられて、先進国市場に回帰すると言う動きも相当規模で起きています。
MSCI Emerging Markets Index


チャートはMSCIの新興国市場のインデックスです。週次チャートですが、5週間連続の陰線となっており、しかも陰線の長さが拡大してきている事も明らかです。

先週は四半期末であった事で、Climax的な資金引き上げがおきた可能性もあり、短期的には新興国からの資金引き上げは一段落した可能性もありそうですが、前述の大手米銀の明確な中国からの撤退方針などを見れば、決して短期トレード的な動きだけではない事も明らかです。

通貨市場でも豪ドルなど新興国全般、特に中国経済との相関が大きいとされる”High Beta”通貨が売り込まれてきました。
AUDUSD DAILY ⇒ Failed to Hold?

7月に入って小休止、小反発はあると思いますが、先進国市場への資本還流の動きは中期トレンドとして継続していく可能性が高そうです。

Precious Metals Look Oversold. Interim Bottoms are In?



7月から新たな四半期に入ると言う意味でも、貴金属価格も正念場です。
GOLD DAILY ⇒ Interim Bottom Already Seen?
SILVER DAILY ⇒ Ready to Recover?
金価格も銀価格も6月28日(金)の値動きは面白く、直近の安値を更新してから反発してちょっとした陽線を残して月と四半期を終了しています。

チャート的には、売られ過ぎの領域にある中での最安値更新後の大幅な反発ですので、ここに直近のボトムはつけたのだという解釈も(テクニカル的には)可能でしょう。


ただ、もう少し長い期間の週次チャートはこんな感じになるんです。
GOLD Weekly


金価格は遂に1オンスあたり$1,300も割り込んでしまい、3年振りの安値水準に落ち込んだ後に比較的しっかりとした反発をしています。

日次チャートでは、ここから切り替えして上昇していくと綺麗なイメージでしたが、週次チャートでは弱気相場の転換を期待するほどの状況でもないように見えます。

短期トレードで先物を買ってみるなどはありかもしれませんが、投資家が再び腰を入れて中長期の保有を増やしていくのはまだ先の話なのかもしれません。

US Dollar Made a Strong Statement at the End of June.

米ドルはここのところ乱高下状態です。USDJPY然りですが、EURUSDやGBPUSDなども米ドルは上昇時に綺麗にResistanceを抜けてから反落し、下落時に明確なSupportを抜けてから反発すると言うTrickyな動きが目立っており、Trend-Followベースのモデルファンドの多くが上昇時にも下落時にも損切りを繰り返して大きくパフォーマンス成績を落とすと言う展開になっています。

米ドルの相対的な動向を表すDXY(ドルインデックス)も5月に3年ぶりの高値を更新した後に4週連続の下落となり、市場にドルショートが溜まってきた先週になって大きく反発すると言う展開となりました。(ドルインデックスは次項に詳細を書きます)
AUDUSD DAILY ⇒ USD Jumped vs AUD again.

EURUSD DAILY ⇒ EUR also Caves in to USD.
GBPUSD DAILY ⇒ GBP also Gives in to USD.
USDJPY DAILY ⇒ USD is on a comeback trail vs JPY?
米国の金融政策におけるTaperingの議論、アベノミクスの正念場ともなる本邦の参院選、実は相当危なそうなシリア情勢や何時何が表面化するかわからない中国経済の動向などの不確定要素も多く、モデル泣かせのSWING相場が継続しそうですが、基調として米ドルは暫く強気相場で良いのではないかと考えています。

Dollar Index is at a cross-road.


FOMC後のSolidな米ドル上昇は印象的でした。ドルインデックスのチャートも結構な急反発になっています。
DXY(Dollar Index) ⇒ Potential Divergence?


価格の切り返しも綺麗ですし、RSIもついてきていますが、中段のMACDにはややDivergenceがおきている感もあります。

価格上昇でモメンタムが失速気味ということですが、海外勢の活動も復活してくるタイミングである7月にはドル売りから入る勢力も出てくるのではないかと言う予想も出回っています。特にこのチャートがここから反落に向かうと、所謂Head&Shoulder Formationでチャートがベア転するイメージも強まるので、そのシナリオでチャートを作りに来る動きも出てくるかもしれません。

6月の末に向けた値幅の大きなSWING相場は7月には逆流する事も少なくないのですが、実際に最後に400円台の戻しを見せた日経平均や月末、週末を99円台にまで戻してきたドル円の動向は特に注視していきたいところです。

円に関してはドル円は99円台を回復していますが、クロス円のチャートは修復未済と言う状況なので、円安トレンドがあっさりと復活する展開は難しいような気もします。

他にも貴金属や南半球通貨が底打ちに向かう可能性や月末に下げて15千ドルを割って終了している米株のDOWの動きなども要注意でしょう。

7月相場は要注意。第1週から結構材料も目白押しですので注視していきましょう。

Top FX Movers of the Month of June 2013.

先週金曜日は四半期末、月末、週末と言う”末”が3つ重なる重要日柄でした。

ここでは、6月を通した主要通貨の動向を総括します。

 通貨ペア ↑↓ 月終値 月始値  変動(pips)  変動(%)
AUDJPY  90.61     96.13     -552     -6.09% 

AUDCHF  0.8633   0.9147    -514     -5.95% 

AUDUSD  0.9140   0.9574    -434     -4.75% 

EURAUD  1.4228   1.3567   +661    +4.65% 

GBPAUD  1.6631   1.5861   +770    +4.63% 

NZDJPY  76.71     79.74     -303     -3.95% 

NZDCHF 0.7309   0.7585    -276     -3.78% 

AUDCAD 0.9614   0.9926     -312    -3.25% 

CADJPY    94.23     96.82      -259    -2.75% 

EURNZD  1.6793   1.6336    +457   +2.72% 

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ JPY(3回),CHF(2回),EUR(2回),USD,GBP,CAD
下落通貨 ⇒ AUD(6回),NZD(3回),CAD

月次ベースでは、やはり日本円の反発が大きかった事、そして南半球通貨の下落が激しかった事が際立っています。

Top FX Movers of the Week(6/24-6/28 2013)

6月24日(月)~28日(金)の週を通した主要通貨ペアの値動きです。

  通貨ペア ↑↓ 終値    始値    変動(pips) 変動(%)
GBPUSD 1.5205  1.5420   -215    -1.41% 

GBPNZD 1.9628  1.9901   -273    -1.39% 

NZDJPY  76.71    75.68    +103   +1.34% 

USDJPY  99.13    97.83    +130   +1.31% 

NZDCHF 0.7309   0.7223   +86    +1.18% 

USDCHF 0.9444   0.9339  +105   +1.11% 

EURUSD 1.3009   1.3122   -113    -0.87% 

EURNZD 1.6793   1.6935   -142    -0.85% 

GBPCAD 1.5995   1.6128   -133    -0.83% 

AUDUSD 0.9140   0.9212    -72     -0.79% 

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(5回),NZD(4回),CAD
下落通貨 ⇒ GBP(3回),JPY(2回),CHF(2回),EUR(2回),AUD

前週のFOMC後の市場の反応を受けてFRBから幾つか市場の緊張緩和目的のメッセージが出されていますが、週次ベースの総括としても基調としての米ドル上昇が広範に進行した事がわかります。

The Final Round Rush : How They Finished the Week.(6/24-6/28 2013)

6月28日(金)の北米市場、最後の4時間における主要通貨の攻防です。

    通貨ペア ↑↓  終値    始値  変動(pips) 変動(%)
EURNZD 1.6793  1.6851    -58     -0.35% 

NZDUSD 0.7738  0.7716    +22    +0.28% 

GBPNZD 1.9629  1.9674     -45     -0.23% 

AUDUSD 0.9140  0.9120    +20    +0.22% 

EURAUD 1.4228  1.4257    -29     -0.20% 

USDJPY   99.13    99.32      -19     -0.19% 

NZDCAD 0.8136  0.8122   +14    +0.17% 

USDCHF   0.9444  0.9460    -16     -0.17% 

AUDNZD 1.1801  1.1820    -19     -0.16% 

EURJPY   128.97   129.16    -19     -0.15% 

通貨ペアの分解結果は以下のようになりました。
上昇通貨 ⇒ NZD(5回),AUD(2回),JPY(2回),CHF
下落通貨 ⇒ USD(4回),EUR(3回),GBP,CAD,AUD

四半期末でもあり、南半球通貨の反発など、明確に調整色の強い展開で終了していた感じですね。

2013年6月23日日曜日

Review of the Week(6/17-6/21 2013)



6月17日(月)から21日(金)までの週は、週初から2日間アイルランドで開催されたG8会合では金融市場に大きな動きは出ず、予想通りではありましたが週半ばの米FOMC会合における米国のQE3政策のTapering(縮小)議論の趨勢が鍵を握る展開となりました。先週のReviewとしては、このFOMCのサマリーとその後の金融市場の動きを中心に纏めます。

1 6月19日(水)のFOMC

日本経済新聞より
これまでFOMCの金融政策は国内のファンダメンタルズのみではなく国際情勢をも考慮して決定されてきました。国内経済は順調に見えても欧州や新興国などに不安があれば引締めを見送ると言うスタンスは何度も示されてきました。その意味では、今回も微妙な状況にあったと思うのですが、FOMCの結果は出口政策の提示に踏み込む内容でした。

QE3の縮小開始時期を"Later this year"とし、何と終了次期の目処までをも"Around midyear of 2014"とする踏み込んだ内容に、金融市場の最大公約数的な解釈としては”予想以上にタカ派的”と言う印象が広がりました。


2 金融市場の反応

・株式市場は売り圧力。
 
米Dow平均は$14,688まで売り込まれ、小反発した$14,799水準で越週。週次ベースでは1%程の下落となりました。MSCIグローバル株式市場指数は2.91%の下落で、同新興国市場指数は5.57%の下落となり、新興国市場に大きなダメージとなりました。$30 $1,297.7

・米債市場も売り圧力。(長期金利上昇)

10年債利回りは2.514%30年債利回りは3.567%まで上昇。共に2011年8月以来の高水準。

・貴金属、コモディティ市場に売り圧力。

金価格が20109月以来となる1オンス当たり$1,300を割り込む$1,297.7で越週。銀価格も1オンス辺り$30台を維持出来ず。

・為替市場は米ドル上昇へ。

ドルインデックスは、先週の80.51⇒82.31へ大きめの反発。為替市場全般に米ドル上昇、新興国、資源国の通貨が下落する潮流へ。ドル円も94円手前から98円台まで上伸。

3 その他イベント

・6月のBOE議事録 
 
6月のBOE議事録は政策金利の0.5%据え置きは全会一致。資産買入れプログラムの規模については、9人のメンバー中の6人が£375billionに維持する方向を支持。議事録公開後に英国長期金利は上昇、英国ポンドは下落へ。

・スイス中銀会合

SNBは市場予想通り8四半期連続で3mthLiborの据え置きを決定(0-0.25%)。EURCHFの下限許容レートも1.20で据え置き、2013年のGDP成長見通しも1-1.5%でUnchanged。自国通貨高傾向には改めて懸念を表明。

・6月のRBA(豪州中銀)議事録

政策金利を2.75%に据え置いた背景を明示。最近為替市場で売り込まれている豪ドルについては改めて通貨高懸念を表明し、追加の利下げも示唆。議事録発表後に豪ドルは続落へ。

4 補足

以上が先週のサマリーですが、ポイントはやはり米国のQE3政策に出口戦略が明示された事です。”景気が順調に回復を続け、失業率も下落している事が前提条件”とはされているものの、米国は出口の無い政策に踏み込んだとか、米国の量的緩和はQE5どころかQE7・・・QE10と際限なく続く底なし沼だと批判も浴びてきた歴史を考えれば、足元の米国経済の持続的復活傾向とも併せてBernanke議長は一種の勝利宣言を行ったと言う解釈も成り立つでしょう。

U.S. Tapering Sockwave is Hitting Stock/Bond Markets.


QE3政策の縮小と完了の時間軸つきのガイドラインが示された今回のFOMC後の金融市場は、ドル上昇、株式市場下落、債券市場下落(長期金利上昇)、商品市場下落、新興国市場下落、貴金属市場下落・・・等の動きの引き金を引きました。

中でも、資本市場の動向には大いなる注意を払って行く必要があります。量的緩和はモルヒネですが、医療現場でもこれが有効活用されるのと同様に金融政策でも時として必要悪であると言うのが現在の考え方です。この痛み止めを患者が中毒になる前に使用量を減らしていく訳ですが、これは患者にとっては徐々に鈍痛を我慢しながら正常化していく過程ですので、金融政策でこれをやる時には資本市場が鈍痛でも悲鳴を上げるという過程は避けて通れません。
 Bernanke議長は、後任議長(間違いなくYellenでしょう)を慮り、自身の任期中にこの一番難しい仕事を始めておこうと考えたのではないでしょうか。そういう意味では株や債券の市場がドタバタするのは織り込み済みと言えますので、後はひたすら程度の問題であり、且つ最も重要なのは全ての前提となる実体経済の回復傾向が頓挫しない事です。
S&P500 ⇒ Losing Momentum and Ground.






















30-Year Treasury Yield ⇒ Pushing 3.5% Now!!

 
チャートの通り、株価は価格もモメンタムも急速に低下しており、米30年債の利回りは3%を突破しても勢い止まらずで3.5%を突破し始めています。

米10年債も同様で、利回りは2%を突破しても衰えず、2.5%を突破し始めました。

確認出来るところで10年債が2.514%、30年債が3.567%と言う利回りは、2011年の8月以来の高利回りと言う事になります。
中央銀行の政策金利は短期金利ですので、各国政府が最も制御に苦労するのがこの長期金利であり、為替介入のような直接的な制御手段を持たない中で、この領域が台風の目になってしまったと言うのが現状の最大のリスクということになります。

USDJPY Made a Good Recovery from 94ish to 99ish.

ドル円は週初に94円割れ寸前(94.08)まで下落し、その後も94円台前半で下値含みの展開となりましたが、週央のFOMCによるQE3の縮小シナリオの呈示後のドル高の流れを受けて大きく反発しました。
USDJPY DAILY ⇒ From 94 to 98.
結局は94.08から98.29まで反発上昇しましたが、その後は97円台での綱引となり97円台での越週となりました。

結構な値幅で反発していますが、同時に先週をしっかり陽線を並べて乗り切っている事は強気材料だと考えられます。

一方で、FOMC後の動きとしては、ドル高、株安、債券安、商品市場安、新興国市場安と言う流れで来ています。ドル円の反発はこの中でドル高の流れに即したものですが、株式市場や新興国市場(含む通貨)の不調は今後どこかでリスク回避の円高と言うバイアスを呼び戻す可能性もあり、一旦は一息ついた感のある円上昇の流れが、このままドル円をあっさりと100円台に押し上げるだけの持続力を持つかどうかは極めて不透明です。

今回はドル円は94円を死守して反発と言うシナリオをメインとするべきでしょうが、株式、債券と言った資本市場の動向からも目が離せません。

European Currencies Look to Have Topped and Reversed.(maybe)

欧州通貨はいよいよ反落と言う気運が強まってきました。
EURUSD DAILY ⇒ Looks to Have Topped.












GBPUSD DAILY ⇒ Looks Like a Reversal.












USDCHF DAILY ⇒ Bottomed?
欧州通貨はどれも綺麗に値幅を縮小して上昇圧力の喪失感を出しつつ、値幅を拡大しながらの反落と言う動きとなっています。図柄的にも非常に綺麗なモメンタム転換と言えるでしょう。

ファンダメンタルズ的に見ると、今の欧州は経済指標には落ち着きが出ている一方で潜在的な懸念材料(経済的、政治的)は増加していると言う非常に微妙な状況にありますが、チャートが何かを暗示するなら、今のところは少々ネガティブなバイアスが強まってきていると言う事になりそうです。

AUD,NZD : Under Renewed Selling Pressure in Oversold Territory.

FOMC後のドル上昇の潮流を受けて南半球通貨も下落幅を拡大中ですが、やはり先週公開されたRBA議事録で政策担当者たちが依然として豪ドルの水準が高いと認識していた事や、景気減速を懸念して追加利下げも視野に入れている事が判明した事で下落予知が広がった可能性も指摘されています。

一方で、既に短期的には売られ過ぎと見られる領域でこれが起きていると言う事も事態を悩ましくしています。
AUDUSD DAILY ⇒ Still Feels Quite Heavy.












AUDJPY DAILY ⇒ Still Feels Bearish.












NZDUSD DAILY ⇒ In Tandem With AUD.












NZDJPY DAILY ⇒ Same Story.












別項で分析している週次ベースの分析でも、南半球通貨の下落が際立っていますが、この隣人同士の関係は最近はこうなっています。
AUDNZD DAILY ⇒ Down Waves?

このクロスが下向きの時には一般に世間のリスクテイク意欲が低下する時です。チャートで見る限りにおいては、山や谷を作りながらも基調は下向きと言う印象が残りますね。

Precious Metals : Being Punished by the Prospect of U.S. QE3 Tapering.

FOMC後に貴金属が大きく値を下げています。

そもそも量的緩和政策⇒通貨増刷⇒通貨価値希薄化⇒通貨下落⇒(ハイパー)インフレーションと言う負の連鎖を懸念してのヘッジとして保有が推奨されてきたものですので、米国が量的緩和を縮小すると言う動きは当然貴金属市場には打撃を与える事になります。
GOLD DAILY ⇒ Among the Hardest Hit.












SILVER DAILY ⇒ OUCH.


1オンス辺りの対米ドルでの建値で金価格が$1,300を割り込み、銀価格が$20を割り込んだ事は大きな衝撃でした。

今回のFOMC前に貴金属を買い進む勢力もありましたので、またちょっと市場全体にダメージ感がのしかかる展開となりました。

短期的にはOversoldに感じますが、流石に貴金属市場でのScalpingのような短期売買はリスクが大きいので値ごろ感だけで会を入れるのは危険でしょう。
因みに現行水準は、ともに2010年の9月以来の安値水準です。

Top FX Movers of the Week.(6/17-6/21 2013)

6/17(月)~6/21(金)の週を通した展開は、注目材料だった週初からのG8では相場は動かず、予想通り週央のFOMC後に相場が動く展開となりました。

様々な背景が指摘されており、FRB内外からの賛否両論も交錯する状況ですが、Bernenke議長がQE3の出口戦略に関するアウトラインの呈示に踏み切った事で、金融市場はドル上昇、株価下落、債券下落(長期金利上昇)と言う組合せで連動し始めました。主にFOMC後の動きが中心ですが、週次ベースでの為替市場の主要通貨動向を整理すると以下のようになります。

 通貨ペア ↑↓ 終値   始値   変動(pips) 変動(%)
NZDUSD 0.7735   0.8040   -305     -3.94% 

AUDUSD 0.9212   0.9571   -359     -3.90% 

USDJPY  97.83     94.15    +368    +3.76% 

USDCAD 1.0458   1.0174  +284    +2.72% 

NZDCHF 0.7223   0.7400   -177     -2.45% 

AUDCHF 0.8605   0.8810   -205     -2.38% 

CHFJPY  104.64    102.21  +243    +2.32% 

EURJPY  128.38    125.61  +277    +2.16% 

EURAUD1.4235    1.3936  +299    +2.10% 

EURNZD 1.6935   1.6584  +351    +2.07% 

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(4回),CHF(3回),EUR(3回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),AUD(3回),JPY(3回),CAD

FOMC後にドル上昇圧力が復活。ドル円も一旦底打ち感も出ておりクロス円の円高圧力も後退しています。一方で通貨市場全体的な新興国通貨売りの流れは主要国通貨間ではコモディティ通貨の売りという形で反映しています。

米国の量的緩和政策の縮小で新興国市場や資源国へ投資されていた資金が米国に還流すると言うシナリオでの潮流になっています。6月最終週にもこの流れは引き継がれる可能性が高いと思いますが、7月に入ったところで再び加速か反転かと言う分岐点があるような気がします。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.(6/17-6/21 2013)

6月21日(金)の北米市場における最後の4時間での主要通貨の攻防です。週央のFOMCにおいて市場予想以上にタカ派的なQE3出口戦略が示された事を受けて週後半にVolatilityが上昇する中で、週末の需給はどう均衡したのでしょうか。

  通貨ペア ↑↓  終値    始値    変動(pips) 変動(%)
AUDUSD 0.9212  0.9232   -20   -0.22% 

NZDUSD 0.7735  0.7751   -16   -0.21% 

AUDJPY    90.13    90.29    -16   -0.18% 

NZDJPY    75.68    75.81    -13   -0.17% 

AUDNZD   1.1891  1.1909  -18   -0.15% 

EURUSD   1.3122  1.3141   -19   -0.14% 

NZDCHF   0.7223  0.7233   -10   -0.14% 

USDCAD 1.0458   1.0445  +13  +0.12% 

CHFJPY  104.64   104.77   -13   -0.12% 

EURGBP 0.8506  0.8516   -10   -0.12%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(4回),JPY(3回),NZD,CHF,GBP
下落通貨 ⇒ AUD(3回),NZD(3回),EUR(2回),CAD,CHF

値幅は小さいですが、米ドルの上昇圧力と南半球通貨への売り圧力に関して復活の兆しがにじむ動きになっています。 

2013年6月16日日曜日

Review of the Week(6/10-6/14 2013)

試練と苦悩の段階に入ったアベノミクス政策が齎す混乱とVolatilityの上昇が金融市場を駆け巡ると言う展開が続きます。先週も日銀の政策決定会合で追加施策の投入が見送られた事を受けた日経平均の下落と日本円の上昇が世界中の市場に波及する展開でした。

1 株式市場 ⇒二極分化中。米国市場が最後の砦に。

・日経平均は乱高下を経て2013年の最安値で越週。(12,686.5円)
・英国FTSEも4週連続の陰線で越週。
・独DAXも3週連続の下げ(陰線)で越週。
・米国株式市場の調整が最も浅く、ここが最後の砦状態。

株式市場間の資金移動としては、各国の市場から米国に資金が移動してきている可能性もあると思います。いずれにしても今週のFOMCにおけるTaperingの議論(資産買入れオペ縮小の議論)次第で米株市場が崩れる展開となれば大変な混乱が必至であり、Bernanke議長もそれを意識しての会合と言う事にはなります。

2 為替市場

・円高の猛威止まらず。ドル円は93円台まで下落。
・クロス円のテクニカルは明確なベア転へ。
・ドルインデックスの反落も顕著。
・南半球の弱さも継続で、北米通貨に失速感。日本円の上昇が際立つ環境に。
・先週前半で新興国通貨が大幅下落。その後反発も極めて不安定。

ドル円が上昇してきた背景にはアベノミクス政策に加えて米ドルのブルトレンドがありましたが、今は米ドルが反落過程に入っている事でドル円の下落幅が広がりやすい状況になっています。

3 長期金利(債券市場)

・円債市場(JGB市場)の混乱継続。
・沈静化への措置を取れなかった日銀決定会合への失望感も混乱継続の触媒に。
・金曜日には米債などに調整も入ったものの、世界的な長期金利上昇のトレンドは不変。
・先週前半には新興国債券市場に纏まった売りも観測。長期金利上昇懸念が世界的拡大へ。

今週ですが、以上のような環境下で開催される米FOMCが、最大の注目イベントになります。上述のTaperingの議論に注目が集まりますが、何も示せなかった日銀会合で拡大した混乱をFOMCが沈静化することでBernankeが役者の違い(器の違い)を見せるのかどうかです。

4 今週の予定


17日(月)

G8首脳会議(18日まで) 
米)NY連銀製造業景気指数(6月)





18日(火)
(日)鉱工業生産(4月) 
(日)5月工作機械受注 
(英)消費者物価・生産者物価・小売物価(5月)
(独)ZEW景況感指数(6月)
(米)消費者物価・住宅着工・住宅建設許可(5月)
ドラギECB総裁、講演 


19日(水)
(日)貿易収支 
(米)政策金利・FOMC・バーナンキFRB議長記者会見 


20日(木)

(中)6月HSBCフラッシュ製造業PMI 
(英)小売売上高(5月)
(米)中古住宅販売・景気先行指数・
ユーロ圏財務相会合 


21日(金)

(加)CPI、小売売上高
黒田日銀総裁講演




強調文字で示したところが要注意です。主に週の前半ですね。

Could Bernanke Help Kuroda?

日経平均の乱高下・・・・と言うか結局は大幅下落ですが・・・・の余波は世界中に波及しており、先週は遂に新興国市場にも激震を齎してしまいました。

「そもそも主役は海外勢だった」と言うのは良く語られる事ですが、であれば尚更彼らが本格的に動き出すのは7月からと言う事になるので6月中は流動性が落ちる環境下で、やっているのは短期売買の投機筋が中心と言う不安定な市場が続きそうです。

株高、円安に踊った順風満帆だったアベノミクス序盤戦では、鳴りを潜めていた債券市場において遂に長期金利の急騰と言う事態が勃発した事が株高、円安のトレンドを乱暴に反転させ始めていると言うのが足元のBig Pictureです。

もう一つの見方として、そもそも海外勢は日本株を買って、日本円と円債は売っていた訳で、長期金利の上昇は好ましかった筈だという説もあります。ところが、先に株と為替がおかしくなり、長期金利の上昇で何とかヘッジで来ていたのですが、円債市場が乱高下するようになった事で海外勢のPLも無茶苦茶に痛んでしまったのが全ての市場の混乱に繋がっているとの見方もあります。

いずれにしても、ここへ来て主要国株式市場の最後の砦となっているのが米株市場です。
日経平均とチャートを並べてみればよく判ります。
Japanese Nikkei ⇒ Huge Drop.
US S&P500 ⇒ Still Looks Supported.





















こういう状況で行われる今週のFOMCがとてつも無いBig Eventになってしまいました。

Bernanke議長の本音としては、限りある残存任期の中で、量的緩和の出口政策には目処をつけておきたいと言うところでしょう。しかし、ここでTaperingと表現されている資産買入れ規模の縮小などを発表してしまえば、踏み止まっている自国の株式市場への悪影響ばかりか、世界中の株式市場に止めを刺してしまうリスクも感じているはずです。

また、そもそも米国がQE(量的緩和)の出口に迎えるのは、日銀の異次元緩和が資産市場の下支えとなる過剰流動性供給を肩代わるからだと言う指摘もある中で、日本への配慮と言う要素も間違いなく考慮には入ってくるのではないでしょうか。

過去には”International Consideration”と言う言葉も使って米国の金融政策には国際情勢への配慮もあるという態度を示してきたBernanke議長ですが、今週はどのような決断をするのでしょうか。世界中が固唾を呑んで見守っています。結論が出るのは、19日(水)になります。

USDJPY : Still a Bad Roller-Coaster Ride.

今や”X-day”となった5月23日の動乱以来、103円台後半⇒94円台⇒99円台⇒93円台と言う乱暴なSWING相場から脱却出来ないドル円ですが、殆ど日経平均や多くのリスク資産市場とparallelな動きとなっており、投資家もトレーダーもちょっとしたExposureを保有しているだけでも日々のPLの値洗いで天国と地獄を往来するような状況になっています。
USDJPY DAILY ⇒ Roller Coaster










先週末のロウソク足が長い下髭を伴う陽線であった事を受けて一旦は売り圧力が弱まる可能性を感じていました。
( http://eternallighthouse.blogspot.jp/2013/06/a-look-of-usdjpy.html )

確かにその後2本の陽線が続いたものの、この3本の陽線の後から大きな陰線が続き、前回安値を更新して93円台を付ける展開となりました。
 先週は、木曜日にも長い下髭を伴う実体部分は陽線と言うロウソク足が出現したものの、金曜日の下落によって再度底打ちに失敗したイメージとなっています。

こうなると、次のサポートは92円レベルと言う事になりそうなのですが、週明けからのG8と週央のFOMCと言うイベントにより、底抜けでも反発でも結構な値幅を出しそうな気配が漂います。

円安は相当調整していますので、G8でもあからさまなアベノミクス批判は出難いと思います。寧ろ日本批判が出るとすれば、最近の日経平均や円債市場の動乱が波及して自国の株式市場の下落や長期金利上昇への対応に苦労していることへの懸念表明でしょう。ただ、こちらも下手な言動で日本市場がこれ以上混乱しても自国も困ると言う状況ですので、表立った動きは限定的になりそうですね。

週央のFOMCでも米国事情だけでQE政策の出口戦略を語る訳には行かないと言う事情がありますので、世界は奇妙な形で運命共同体になっている感じがします。

JPY Crosses : Downside Risk Looks Larger Than USDJPY.

少なくともこの週末の時点では、クロス円の下落余地は、ドル円のそれよりも大きいように感じられます。

・ドル円も流石に90-92ゾーンは固いとの感触。
・対ドルで上昇してきた欧州通貨に対ドルでの上昇モメンタムの減少が観測される事。
・南半球オセアニア通貨も明確に通貨安政策に転じている事。

等が背景です。
CHFJPY DAILY ⇒ Breaking Down












EURJPY DAILY ⇒ Support Broken.












GBPJPY DAILY ⇒ No Exception.












AUDJPY DAILY ⇒ Ready to Follow?












この辺りは、特にFOMC後に米ドルが反発上昇に転じる展開となり、更にドル円の上値が抑制される流れとなれば、加速リスクがありそうです。

US Dollar is Turning Down?


円だけではなく、米ドルの動向も気になるところです。足元は明らかに失速、反落と言う展開になっています。
USDJPY DAILY ⇒ Unexpected Demise.

GBPUSD DAILY ⇒ GBP Advances vs USD.
AUDUSD DAILY ⇒ Even AUD Picks Up vs USD.
EURUSD DAILY ⇒ EUR Rises vs USD Now.
米ドルの総合的な動向を現すドルインデックス(DXY)のチャートもかなり弱気な形状ですね・・・

DXY(Dollar Index) ⇒ Looking for Supports Now.

恐らくはこれも週初からのG8と言うよりは週央19日水曜日のFOMCまで決着が付かない展開となる可能性が高いと思いますが、米ドル自体の動向にも注意が必要ですね。

Precious Metals.:Drawing Good Attention Again.

金や銀の動向ですが、値動きは大した事は無かったものの先週は相当熱い議論、相場観の衝突が起きていました。
GOLD DAILY ⇒ Consolidating?












SILVER DAILY ⇒ Solid Support here?
チャートの通りどちらも先週は落ち着いた値動きだったと言えると思います。特に他市場との比較においては、この程度のVolatilityなら優等生だったと言えそうですね。

株式市場や為替市場に目が行きがちな状況下で、個人的に興味を引かれたのが、この環境下での特に金を巡る熱い議論です。

今から80年前となる1933年6月、米政府が民間保有の金を国庫拠出させる法改正に抵抗する金保有者への締め付けを大幅に強化してその太宗をGive-upさせた”悪行”があった訳ですが、先週がAnniversary週でもあった為か、ここで金を買うべきだと言う議論が大いに復活して来たようです。勿論純粋なテクニカルプレーヤーからは、現行水準が崩れるともう一段大きな下げがありそうだと言う声も上がっていましたが、どうやら投げるべき人達は投げ終わったと言う事でしょうか、先週は妙に買いの推奨が多かったように思います。

因みに米政府ですが、上記の翌年となる1934年に米ドルと金の交換レートを1オンス$20.67から$35に引き上げて、今や国庫に入った大量の金の在庫の価値を飛躍的に高めると共に事実上米ドルを70%減価(切り下げ)させる事で国家の借金を大幅に目減りさせたと言う歴史があります。
 当時何故こういうことが行われたのかは、米国が1920年代からの大恐慌を乗り切る為に大規模なインフレーション政策に打って出る必要があったからでした。

インフレヘッジに貴金属と言う概念の裏にもこういう歴史があるわけですが、ここへ来て貴金属市場の動きは一層面白くなってきた感がありますね。

2013年6月15日土曜日

Top FX Movers of the Week.(6/10-6/14 2013)

混乱落ち着きやらぬ金融市場ですが、6月10日(月)から14日(金)までの週を通した主要通貨の値動きを整理します。

 通貨ペア ↑↓ 週終値  前週   変動(pips) 変動(%)
USDJPY  94.15   97.51      -336    -3.57% 

CADJPY    92.49   95.63      -314    -3.39% 

AUDJPY    90.11   92.53      -242    -2.69% 

EURJPY   125.61  128.93    -332    -2.64% 

GBPJPY   147.83  151.62    -379    -2.56% 

NZDUSD    0.8040  0.7876   +164   +2.04% 

CHFJPY 102.21  104.16    -195    -1.91% 

NZDCAD 0.8180  0.8030    +150   +1.83% 

USDCHF  0.9206  0.9358    -152    -1.65% 

NZDJPY 75.69    76.81      -112    -1.48%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ JPY(7回), NZD(2回),CHF
下落通貨 ⇒ USD(3回),CAD(2回),AUD,NZD,EUR,GBP,CHF

猛威を振るう円高圧力に加えて無視できないのがドル安の動きです。従来は円安とドル高でしたが、円安圧力もドル高圧力も両方が転換してしまっている為に先週はドル円の下落が首位に躍り出ています。そしてこのドル円ですが、これがリスク資産全般との相関が最も高い通貨ペアである事を考えれば、リスク資産全般のVolatility上昇とも関連付ける事が出来ます。