2013年6月2日日曜日

Review of the Week(5/27-5/31 2013)



先週の金融市場は引き続き不安定な展開が続きました。5月23日(木)に株式市場の大幅下落のあった前週が激震だとすれば、先週は余震が燻る展開だったと言ったところでしょう。

1 株下落、債券下落(金利上昇)

株式市場は終盤にかけて値を崩す展開でした。日経平均の乱高下を尻目に一時は高値更新の動きも見せた米株も最後に崩れています。Dowは$15,115.57、S&P500は$1,630.7と週の終値が週の最安値と言う極めて弱いパターンで越週しています。
S&P500 ⇒ Losing Momentum.





















長期金利のほうですが、こちらも価格下落、利回り上昇の流れです。米10年債利回りは2.164%、30年債利回りは3.308%と今年の最高値を更新しました。

US Treasury Yield(10Y) ⇒ Taking New 2013 High. 
















2  国際機関の世界成長予想引下げ

・OECDが2013年の世界経済の成長予想を3.4%⇒3.1%、2014年を4.2%⇒4%に夫々引き下げま した。米国経済は2013年が2%⇒1.9%、2014年が2.8%据え置き。欧州は2013年が  ▲0.1%⇒▲0.6%、2014年が1.3%⇒1.1%への引下げ。中国経済は2013年は8.5%⇒7.8%への
 引下げで、日本だけは2013年を1.4%⇒1.6%と上方修正し、2014年は1.4%で据え置きでした。

・IMFも2013年の中国経済成長を8%⇒7.75%に下方修正。

3 通貨、指標、イベントなど

・4月の欧州失業率が過去最悪の12.2%まで上昇。
・BOC(カナダ中銀)が政策金利を1%で据え置き、G7で唯一となる引締めバイアスを表明。
 Carney総裁はこれが最後の会合で7月からBOE(英国中銀)総裁に就任。
・月次ベースで日本のデフレは若干の改善。年換算で4月のコアCPIは▲0.3%(前月▲0.4%)。
・ニュージーランド中銀がNZD上昇抑制の市場介入規模の拡大を表明。
 公表された4月の介入規模は2008年5月以来最大規模。これでNZDは週次の最安通貨に。
・ドルインデックスはConsolidationフェーズ。
Dollar Index ⇒ Corrective Consolidation.
















金曜日の終わり方を見ていると、各市場とも今週もかなり荒っぽい展開を想定しておくべきかと思います。