様々な背景が指摘されており、FRB内外からの賛否両論も交錯する状況ですが、Bernenke議長がQE3の出口戦略に関するアウトラインの呈示に踏み切った事で、金融市場はドル上昇、株価下落、債券下落(長期金利上昇)と言う組合せで連動し始めました。主にFOMC後の動きが中心ですが、週次ベースでの為替市場の主要通貨動向を整理すると以下のようになります。
通貨ペア ↑↓ 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
①NZDUSD↓ 0.7735 0.8040 -305 -3.94%
②AUDUSD↓ 0.9212 0.9571 -359 -3.90%
③USDJPY ↑ 97.83 94.15 +368 +3.76%
④USDCAD↑ 1.0458 1.0174 +284 +2.72%
⑤NZDCHF↓ 0.7223 0.7400 -177 -2.45%
⑥AUDCHF↓ 0.8605 0.8810 -205 -2.38%
⑦CHFJPY ↑104.64 102.21 +243 +2.32%
⑧EURJPY ↑128.38 125.61 +277 +2.16%
⑨EURAUD↑1.4235 1.3936 +299 +2.10%
⑩EURNZD ↑1.6935 1.6584 +351 +2.07%
通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(4回),CHF(3回),EUR(3回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),AUD(3回),JPY(3回),CAD
FOMC後にドル上昇圧力が復活。ドル円も一旦底打ち感も出ておりクロス円の円高圧力も後退しています。一方で通貨市場全体的な新興国通貨売りの流れは主要国通貨間ではコモディティ通貨の売りという形で反映しています。
米国の量的緩和政策の縮小で新興国市場や資源国へ投資されていた資金が米国に還流すると言うシナリオでの潮流になっています。6月最終週にもこの流れは引き継がれる可能性が高いと思いますが、7月に入ったところで再び加速か反転かと言う分岐点があるような気がします。