2013年9月8日日曜日

Review of the Week(Sept.2nd - Sept.6th. 2013)

9月2日(月)~6日(金)の週の簡単なサマリーです。

1 Key Events.

 ①G20会合@ロシア(=シリア問題)
 ・シリア空爆を巡る米ロの駆け引きに終始。
 ・国際世論は完全に2分されている状況だが英仏が議会の反対に合い
  自国軍を動かせるのは実質的に米軍のみと言う構図。
 ・ドイツなども反対に回り欧州も分裂。しかも欧州世論としては軍事行動
  は支持されず。

 ②シリア空爆に関する米国の状況
 ・オバマ政権は原則議会に諮る方針(イラク侵攻時など過去には諮っていない)
 ・議会の反対は根強い=一般世論は反対。
 ・覇権国家の威信、世界の警察としての米国と言うコンセプトからは支持
  が多い。
 ・オバマ政権も政治家も双方がジレンマ状態。
 ・最終的には時限と手段を限定(空爆のみ。陸軍投入なし)で妥協へ。

 ③RBA政策金利据え置き
 ・Cash Rateを2.5%に据え置き。
 ・2011年11月~2013年8月までに行った合計225bp(2.25%)の利下げの
  効果の見極めへ。

 ④スイスGDP上昇
 ・2QのGDPが+0.5%で市場予想の+0.3%を上回る。
 ・SNBはEURCHFの下限(対EURでのCHFの上限)の死守は明言。

 ⑤ECB政策金利据え置き
 ・ECBは予想通り政策金利を0.5%に据え置き。
 ・ドラギ総裁は欧州の最悪期脱出を示唆。
 ・必要に応じた追加緩和の可能性を排除せず。

 ⑥BOE政策金利据え置き
 ・BOEも政策金利予想通りを0.5%に据え置き。
 ・資産購入規模、ペースも予想通り据え置き(GBP375bio)

 ⑦BOJ金融政策据え置き
 ・BOJも政策金利、資産購入規模、ペース、インフレ目標全て据え置き。
 ・緩やかな景気回復、不動産分野中心の投資意欲、インフレ期待の
  上昇に自信。

 ⑧米国経済指標
 ・8月ISM非製造業指数が市場予想を上回る58.6。2005年12月以来
  約8年振り高水準。
 ・8月雇用統計でNFP(非農業部門新規雇用者数)が+169千人
 (予想+173千人)。
 ・7月の数字も+162千人⇒+104千人へ大幅下方修正。
 ・一方失業率は7.3%に改善(先月は7.4%)

 ⑨カナダ雇用統計
 ・8月雇用者数は市場予想(+20千人)の約3倍の+59千人。
 ・失業率も7.1%に低下(先月は7.2%)

2 金融市場

 ①不安定な資本市場
 ・株式市場の値幅が拡大。Tapeing議論やシリア動向に神経質に
  なる中で基調は強気維持。
 ・長期金利上昇モード継続。
 ・DOWが$15千の攻防。米10年債利回りが3%手前で越週
 (週高値2.984%)。

 ②為替市場は地政学リスクを反映
 ・ISMまでは堅調だった米ドルは雇用統計で最後に腰折れ。
 ・カナダは7月の不振を吹き飛ばす内容だった8月の雇用統計で
  カナダドルは上昇。
 ・株価の堅調振りに日本円は下値を探る展開が中心(円安バイアス)
 ・地政学リスク回避と純粋なリスク量の縮小が南半球への資本流入を
  演出。豪ドル、ニュージーランドが大きく反発する展開。