2013年8月25日日曜日

Review of the Week.(Aug.19 - Aug.23. 2013)

8月19日(月)~23日(金)の週のサマリーです。

1 Key Events.

①ニュージーランド
・NZ第二四半期PPI outputs +1.0%(市場予想+0.7%)。
・RBNZ⇒不動産価格を注視のコメント

②RBA(豪州中銀)議事録
・8月6日の金融政策会合の議事録を公表⇒メンバーが2.5%への利下げを強く支持。
・予想に反して今後の追加緩和も否定しない内容。
・豪ドル安がバランスの取れた成長をサポートするという見解も。

③本邦7月貿易統計
・貿易収支が▲0.94兆円も赤字に拡大。市場予想の▲0.73兆円を上回る貿易赤字。
・内容は輸出も輸入も拡大と貿易規模全体の拡大を確認。
・輸出が年率+12.2%の拡大、輸入は同+19.6%の拡大。共に3年振りの伸び率。

④欧州経済への安定、回復期待上昇
・Bundessbank(独中銀)の月次報告⇒ECBの時間軸政策(Forward Guidance)を支持。
・ECBは物価上昇ペースが現行予想を上回る場合は制約なき行動をとるべきとの意見。
・独経済は正常化から安定路線へ。春からの経済活動の強さに自信。
・ECB高官からも"追加利下げの"議論は出ていない”との発言。

⑤中国経済に関しても最悪期脱出の期待感上昇。
・HSBC製造業PMIが市場予想の48台を上回る50.1に回復。経済活動は再拡大へ?

⑥カナダ経済への懸念上昇
・7月CPIが年率換算で+1.3%と市場予想+1.4%に届かず。
・コア部分も+1.4%で市場予想の+1.5%を下回る。
・BOCのインフレターゲットを15ヶ月連続で下回る内容。

⑦米FRBのTOTO議論
・ダラスFEDのFisher総裁が早期Tapering支持発言。
・米経済は資産購入規模の縮小開始を正当化する強さ。
・米経済は順調に回復中であり、今後の判断はQE継続のコストとのバランスも視野に。
・Taperingは購入規模の縮小であり、より多くの債券を購入する事は不変。
・製造業には既に十分な低利子資本が注入されている。

⑧米FRBの時期議長人事
・Bernanke議長の後任人事でLarry Summers氏がYellen副議長を抑えて最有力との観測強まる。

⑨FOMC議事録(7月)
・多くのメンバーが年内のQE縮小を支持。
・ハト派とされるメンバーも現在の景気回復基調が続けばQE縮小を展望。

2 金融市場動向

①主要国株式市場に失速感
・牽引役だった米株市場にTop Out観測が強まる。
・長期金利の上昇などのファンダメンタルズ要因に加えてテクニカル要因もチャートが弱い。
・米ダウ平均も1ヶ月+振りに$15千割れ。

②長期金利上昇
・米10年債利回りが一時2.855%まで反騰。3%が視野に。
・週末は小幅に緩んで2.82%で越週するも長期金利は2年ぶり高値圏で推移。
・7月のFOMC議事録で早期Tapering議論が根強かった事が鮮明に。
・FRB時期議長にLarry Summers氏との観測が強まると長期金利上昇の図式。
・同氏がQE政策に批判的である為。

③為替市場はSWING相場継続
・米ドル、欧州通貨が堅調。
・コモディティ通貨、日本円は下落基調。
・新興国通貨は引き続き下落トレンド。

④貴金属価格続伸
・週初から調整モードで中盤まで小反落。
・週後半~終盤に反発し力強く上伸。