8月26日(月)~30日(金)の週の簡単なサマリーです。
1 Key Events
①シリア問題
・古くて新しいテーマ。政権側が化学兵器を使用していると言うAllegationで再浮上。
・米,英,仏を中心に空爆を検討も英,仏は性急な空爆には反対。
・国連の調査団がシリアに入り31日に出国予定。採取物の分析等もあり喫緊の空爆実施の可能性は低下。
・米、英ともに国内世論は反対が多く安易な実施は困難か。
②BOE Carney総裁のスピーチ
・景気回復の足取りは鈍い。
・Forward Guidanceで確実な景気回復まで金利が低水準に維持される事を明確化する事は実体経済にポジティブなメッセージ。
・失業率7%水準までの低下は緩和解除のTriggerではなくThreshold。
・”Liquidity Rule”は柔軟運用。円滑な融資環境を整備。
③欧州圏のDis-inflation / 経済指標も斑模様
・7月の民間融資は年率換算で▲1.9%と過去最悪の縮小且つ15ヶ月連続の縮小。
・ECB高官が相当期間に渡り低金利が維持されるとの見通しを明示。
・欧州圏8月信頼感指数やや改善。7月失業率は12.1%。コアCPIは1.1%で横ばい。
・ドイツ7月小売データは▲1.5%と縮小。
・英国住宅ローン微増。8月消費者信頼感指数は小幅改善。
④北米経済指標はNo Surprise
・米7月の個人所得、個人消費は共に+0.1%で予想通り。PCEコアも1.2%で予想通り。
・カナダ6月GDPは▲0.5%と予想をやや下回る水準。
⑤日本の経済指標
・7月のコアCPIは+0.7%で2008年以来の高水準。7月は失業率も3.8%に低下(6月は3.9%)。
・8月PMI製造業が前月の50.7から52.2に改善。その他足元のデータは概ね堅調。
2 金融市場動向
①リスク回避モード先行
・新興国からの資本流出継続。
・シリア空爆リスクから原油価格、貴金属が上昇。
・株式市場は世界的に不安定。原油、貴金属以外のコモディティも堅調推移。
・為替市場では円高圧力。空爆実施となれば米が中心的存在となる為ドルはMIX。
・Carney発言が英国はQE以外のカードもありだという解釈されて英国ポンドは上昇へ。
②週末はリスク回避バイアスが後退
・目先の空爆可能性の後退を受けて週末は週央までの動きに調整が入る。
・株式市場小幅反発、長期金利も小幅に低下。
・為替市場では円高一服、米ドル反発。
・原油、貴金属を始めコモディティ全般に調整売り。