2013年7月21日日曜日

Review of the Week(7/15-7/19 2013)

7月15日(月)~19日(金)の金融市場ですが、Bernanke議長の議会証言がDovishな内容であったとの解釈からTapering観測が後退し、リスク資産が巻き返す展開となっています。

1 Key Events.

①Bernanke議長の議会証言

・QE政策の縮小は経済データ次第であり、予め日程をスケジュールしておくものではない旨を明言。

・物価と雇用の安定と言うFEDのMandateを達成する為に必要であれば資産買入れ規模の拡大すらもあり得ると明言。

・上記を明言した上で、今年の後半にQE縮小(=Tapering)が開始される可能性にも言及。

②Fed Beige Book.

・足元の米国経済は、"modest to moderate pace"で経済活動が拡大して来ていると評価。

③BOE議事録

・資産買入れ規模(£375bio)の維持が9-0の全会一致であった事が判明。前回の会合ではKing前総裁と2名のメンバー(FischerとMiles)が買入れ規模の拡大に投票していた為、英国版のTaperingバイアスを確認する結果に。

④BOJ議事録

・6月10日~11日の会合では円債市場のVolatilityの沈静化への施策を議論。

⑤BOC Meeting

・市場予想通り政策金利据え置き(1%)。世界経済の見通しを下方修正。理由は米国の財政緊縮策、欧州経済の再混乱リスク、中国など新興経済の失速懸念。

⑥RBA議事録

・今後の金融緩和観測を後退させる内容。これまでの諸施策を評価し、豪ドルの水準も適正とした上で当面の豪州経済の回復を予想。

⑦中国第二四半期GDP+7.5%に減速(年率換算)。(前四半期は+7.7%)

2 金融市場の反応

・株価は反発上昇へ。特に米株のDOWは$15,543.74、S&P500は$1,692.09の史上最高値で越週。

・米国のTapering観測の後退、欧州の一服感、中国の流動性供給などを材料に俄かにCarryトレードが復活し始める動きへ。

・為替市場では日本円が最弱通貨。米ドルの反落して2番目に弱い展開。