mean the world と言う言い回しにも良く出くわしますが、これも1対1でズバリ対応する日本語が無いと思われます。従って時々「おお、こういう時にもこれを使うのか」と思ったりするのですが、この週末も録画していた番組を見ていてこの表現に出会いました。
ある人が自分の飼い犬の行動に問題があると判断し、著名な専門家に矯正を依頼していたのですが、矯正中にこの犬が専門家の施設から逃亡してしまったと言う場面でした。
この専門家から報告と謝罪の電話を受けた飼い主が急いで施設に向かうのですが、途上では憤りと不安で一杯だったそうです。施設に着くと直ぐにこの専門家が出てきて飼い主をしっかりハグしながら誠実に不手際を謝罪し、事の経緯とスタッフが手を尽くして捜索活動をしている旨を説明しました。
その場面を述懐する飼い主の言葉が、"And that meant the world to me."でした。
訳語を当てるなら、「もうそれで十分でした」とか「憤りや不満は氷解しました」と言う感じでしょうか。
もう少しロマンチックな場面であれば、You mean the world to me. で、「君しか見えない」、「僕には君が全てだ」という感じで使われるのですが、上記のような場面でも使用されるのですね。
何らかの些細な事で疎遠になってしまったり、わだかまりが出来てしまった旧友などと、これまたちょっとしたキッカケで交流が復活したというような事は多くの人が経験しているのではないでしょうか。弁解でも弁明でも無く・・・そんな事はどうでも良くなって、失った時間が消え去ったようになってくれれば・・・・It(=キッカケなど) means the world to me.・・・・ですよね。
人生の転機となったような事象を語る際などにも使える言い回しだと思います。